薬剤部の理念
西条中央病院の基本理念に基づき、同心協力のもと地域社会に貢献します。
薬剤部の基本方針
- 1.安全で良質な薬物療法を提供します
- 2.薬剤師の専門性を発揮し、チーム医療に貢献します
- 3.知識・技術の向上のため、日々研鑽に励みます
スタッフ全員で協力しながら、日々業務に取り組んでいます。
私たちは、患者とそのご家族の生活の質の向上を目標に、専門性を発揮し、安全で良質な薬物療法を提供しています。
また、チーム医療の一翼を担う薬のエキスパートとして、医師、看護師、メディカルスタッフと連携し、薬物療法の面から医療を支えています。
更には、薬学系大学からの学生を受け入れ、臨床実習の場を提供し、未来の薬剤師を育てています。
スタッフ構成
薬剤師9名、補助員、薬剤SPD (2024年3月現在)
業務内容
調剤業務
入院患者および一部外来患者の薬剤を調剤しています。電子カルテや薬剤部門システムを導入しており、それぞれのシステムには処方チェック機能も備えています。調剤時にはピッキングサポートシステムを用いて処方薬と調剤薬とを照合し取り間違いを防止しています。薬剤師は処方箋の内容だけでなく、論証検査値や併用薬等を確認し、投与量や飲み方が適切かどうか、飲み合わせや重複がないかなどをチェックしています。
注射薬業務
入院患者および外来患者の注射剤の準備をしています。入院注射では注射箋に基づいて、個人ごとかつ1回施用分ごとに対応するバーコードラベルを添付し、払い出しています。
調剤業務と同様のチェックに加え、注射剤特有の配合変化や投与速度などもチェックしています。注射調剤においても電子カルテ、部門システム、処方チェックシステム、ピッキングサポートシステムを導入しています。
抗がん剤調製業務
抗がん剤治療を安全に実施するため、予めがん化学療法委員会で承認されたレジメンのみを使用しています。
また当院では、医療従事者の職業暴露の防止のため安全キャビネット(屋外廃棄型)だけでなく、全ての抗がん薬に閉鎖式薬物移送システムを使用しています。
服薬指導
患者さんへ薬の効果や服用方法、副作用や注意点などの説明や確認を実施しています。退院時には退院時指導を実施し、退院時の処方内容や退院後の服用上の注意点等を文書で渡し、お薬手帳を活用するよう指導しています。また、薬剤サマリーを送付しかかりつけ薬局と連携することで、退院後も切れ目のない薬物治療の実現を目指しています。
病棟業務
入院患者さんへ初回面談を行い、薬のアレルギー歴や副作用歴の有無、持参薬や服用状況などを確認しています。その評価に基づいて処方設計や提案等を行い、情報共有することで入院中も安心して薬物治療を受けられるようにしています。また、医師や看護師からの相談応需、カンファレンスへの参加などを行っています。
医療品情報(DI)業務
医薬品に関する様々な情報の収集・評価・整理・提供・管理を行っています。緊急性の高い情報は速やかにスタッフへ周知します。患者やメディカルスタッフからの薬の問い合わせにも対応しています。
医療品管理業務
医薬品の購入や在庫管理を行っています。院内の薬剤の期限管理はもちろんのこと、配置薬の種類や数量の適正化にも取り組んでいます。また、緊急時に必要な薬剤が正しく使用されるよう配置棚にも表示の工夫を行っております。当院では医薬品管理業務を一部業務委託(薬剤SPD)しているため、薬剤師が対物業務から対人業務へとシフトしている現代において、患者やメディカルスタッフから近い距離でその専門性を発揮することができています。
TDM業務
薬の治療域と副作用域が近い薬剤などの血中濃度を測定し、個々の患者にとって安全で効果的な薬物療法が実践できるよう医師と共同で投与設計しています。
薬剤部勉強会
最新の医療品情報の共有や知識向上のために勉強会を開催しています。医師や看護師と共同して開催する場合もあります。
実習生の受け入れ
薬科系大学5年生の長期実務実習の受け入れを行っています。実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいた実習を行い、薬剤師の指導のもとに実際の患者への対応も行っております。薬剤師になるために実習は必須となっていますので、ご理解お協力の程宜しくお願い致します。
チーム医療への参加
ICT(感染制御チーム)、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)、緩和ケアチーム、NST(栄養サポートチーム)、糖尿病療養指導チームなどのチーム医療へも参加し、カンファレンスやラウンド、研修会などを行っています。
薬剤師教育
・カリキュラムに沿った新人教育を実施
カリキュラムをベースに業務を習得していきますが、到達度に応じて特定業務を集中して習得することも行っています。
・早期からの対人業務
病院薬剤師の一員として患者応対や他部署との連携がとれるようサポートしています。
・病院内の各種研修
医療安全や感染対策、接遇やAED研修など様々な院内研修を通し医療人としての素養を身に着けていきます。
院外処方箋への検査値・身体情報等の印字について
西条中央病院では、地域の保険薬局と連携し適正で安全な薬物治療を提供することを目的として、院外処方箋へ臨床検査値の一部や身体情報、QRコードを表示しています。
表示する検査値については下記をご覧下さい。
検査値は過去91日間のうち直近の値を表示し、その間に測定がない検査値は表示されません。
QRコードに含まれる情報は、処方内容、患者情報(氏名、生年月日、保険者番号等で検査値や身体情報は含みません)、医療機関情報(施設名、診療科、医師等)となっており、保険薬局での医療事故防止に有用です。
当院ではこれからも安全で安心な薬物治療を提供できるよう取り組んでまいります。
ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。