４月から当院に勤務しています。勤め始めて３か月余ですが、当院のすばらしさに驚いています。その一つは診療機能の多様さです。当院は高度急期医療から慢性期医療や終末期医療まで、地域のニーズに真正面から取り組んでいます。通常、急性期病院は治療が一段落すると他の機関にお願いすることができますが、当院には逃げ場がありません。これは大変辛いことなのですが、辛さを感じさせない運営形態やスタッフのスキルがあります。もう一つは診療レベルの高さです。特に、医師は専門領域のレベルの高さに加え幅広い領域に対応しています。看護部門は教育システムが充実し積極性があり、指揮系統もしっかりしています。質の高い医療を提供するため、高田名誉院長の指導の下、多くの方々が尽力され、スタッフの充実を図り新病棟の建設や医療機器の整備などを行ってきた表れだと思います。

　今は新型コロナウイルスに全世界が翻弄されています。医療機関の運営にも大きな影響を及ぼしています。経費の見直しも必要です。これまでの常識が大きく変わろうとしている今、変わるべきことは変えなければなりません。しかし、どのような状況であっても医療の本質は何ら変わるものではありません。当院は地域の中核病院としての役割を担っており、地域の方々に信頼され安全・安心で良質な医療を提供することが求められています。これからも、住民の目線に立ち、力を併せてコロナ危機を乗り越え、地域のニーズにマッチする医療を提供していかなければなりません。前向きの批判やご意見を賜れば幸いです。よろしくお願いいたします。