こんにちわ2019年3月号 動脈硬化は怖い病気のはじまり 内科医長 森 英城
動脈硬化とは、動脈の加齢現象で血管の壁が脂肪の沈着などにより厚くなったり、高血圧の影響や石灰の沈着などで硬くなったりする現象です。動脈硬化の進行により血液が流れにくくなったり、弾力性が失われて血管がもろく壊れやすくなります。結果、心筋梗塞、脳梗塞の原因となります。
日本における死因の4人に1人は動脈硬化性疾患であり、がん同等の死因となっています。
動脈硬化の要因として、
① 喫煙
② 悪玉コレステロール
③ 高血圧
④ 加齢
⑤ 糖尿病
⑥ 遺伝的要素
⑦ 男性
⑧ 善玉コレステロールが低い
といった因子が挙げられています。
危険因子が多いほど、動脈硬化に。
すべてのリスクを管理することがとても大切です。
男性であることはどうしようもありませんが、禁煙(受動喫煙回避を含め)は確実に。
生活習慣注意を基本に。(食事療法:一日の適正なエネルギー摂取を守る。食べ過ぎない。バランスよく、飽和脂肪酸より、不飽和脂肪酸の摂取を。コレステロール摂取を控える。アルコールを控える。食物繊維の摂取など。運動療法:肥満傾向の場合は適正体重を目標に体重減量を試みる。)
それでも健康診断で血圧が高いとか脂質異常症(悪玉コレステロールが高い、中性脂肪が高い)とか指摘されてしまう場合は内服薬による治療が好ましいと思います。
『一度飲み始めたら、一生やめられないのでは』とよく相談受けますが、「薬を飲まなくても危険因子の管理ができるようになる方は積極的に薬を卒業します」と返事しています。
すべてはあなたの健康寿命を担保したい。
健康診断結果で動脈硬化の危険因子の指摘が続いているようであれば相談されてみてはどうでしょうか?