こんにちわ2017年6月号 高血圧と健康寿命 院長 高田泰治
日本で最も多い病気は高血圧症です。高血圧症の人は約四千万人といわれ、日本人の三人に一人は高血圧症ということになります。
なぜ高血圧は悪いのでしょうか?それは高血圧によって動脈硬化が進行するために脳卒中、心筋梗塞、腎臓病などの合併症の原因となるためです。最近では、高血圧症に伴って脳動脈硬化が起こり、脳血管性認知症が進行するといわれています。長寿社会において、健康寿命を縮める原因となる高血圧症は放置してはおけない重要な病気となっています。
高血圧症とは診察室血圧が140/90mmHg以上、家庭血圧が135/85mmHg以上の場合をいいます。高血圧症は自覚症状がないのがほとんどです。初期に頭痛やめまいがでることもありますが、無症状のことが多く、知らないうちに脳、心臓、腎臓の3大合併症が進んできますので、早期に高血圧を発見して治療しておくことが大事といえます。
高血圧症や動脈硬化が進みやすい人の特徴として次の項目が挙げられています(厚労省ホームページより)。
①両親(家族)に高血圧の人がいる 。②味つけの濃いものが好き 。③野菜や果物はあまり食べない。④運動をあまりしない。⑤太っている。⑥ストレスがたまりやすい 。⑦アルコール(お酒)をたくさん飲む 。⑧たばこを吸う 。⑨血糖値が高いといわれたことがある。⑩炒めものや揚げもの、肉の脂身などが好き。
上記の項目に心当たりのある人は、生活習慣を正して高血圧症をできるだけ予防し、もし高血圧症と診断された時は合併症の出ないうちに早めに治療することをお勧めします。