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2025-04-24

医療機関向け広報誌「まんなか」5月号 脊椎内視鏡手術の最前線

 

【インタビュー全文】

Q1.プロフィールを教えてください
・これまでの経歴
【山岡慎大朗】 
1980年2月28日生まれ 45歳
学歴  愛光中学・高校卒業 日本大学医学部医学科卒業
2005年~ 愛媛大学医学部附属病院研修医
2006年~ 愛媛県立中央病院研修医
2007年~ 愛媛大学整形外科関連病院 複数
2013年~ 愛媛大学大学院医学系研究科博士課程 (2016年 徳島大学整形外科 1ヵ月留学)
2017年~ 愛媛県立中央病院整形外科  (2019年 北海道せき損センター 6か月留学)
2023年~ 愛媛大学医学部付属病院脊椎センター

賞罰
愛媛整形外科集談会優秀発表賞 3回
第32回愛媛大学整形外科同門会優秀論文賞:基礎研究部門

所属学会
日本整形外科学会・日本脊椎脊髄病学会
日本MIST(最小侵襲脊椎外科)学会・日本低侵襲脊椎外科学会
中部整形外科・四国整形外科・西日本脊椎研究会

資格 免許
医学博士(愛媛大学 2018年)
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本整形外科学会認定・脊椎内視鏡下手術技術認定(3種)
・趣味
テニス

【竹田治彦】

これまでの経歴
愛媛県宇和島市出身、1998年福岡大学医学部卒業、愛媛大学病院整形外科入局。同愛媛大学関連病院に勤務、2010年愛媛大学医学系研究科博士課程修了を経て、同年4月に西条中央病院入職

所属学会・資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定リハビリテーション医

賞罰
2007年愛媛大学整形外科同門会優秀論文賞(臨床研究部門)
2011年愛媛大学整形外科同門会優秀論文賞(基礎研究部門)
2011年第1回しまなみ骨関節若手研究奨励賞

趣味
食べ歩き

Q2. 内視鏡手術の特徴と魅力
Q:山岡先生、脊椎内視鏡手術の最大の特徴と、従来の手術方法と比べた際の利点を教えていただけますか?
A:FESS(脊椎内視鏡手術)は8㎜の皮膚切開で手術が可能ですが、傷の小ささよりは、手術の目的である背骨に到達するまでの、背骨の安定に必要な組織(筋肉や関節)を傷つけない事が最大のメリットです。従来の手術よりも、患者さんの負担が少ない(手術中の出血量や術後の痛みが少ない、術後の感染リスクが抑えられる、入院期間の短縮)ことと、背骨の負担が少ないこと。

Q:竹田先生、山岡先生の手術を院内で見てきたご経験から、その技術力や患者さんへのメリットをどのように感じていますか?
A:山岡先生が行う脊椎内視鏡手術は術前計画から手術、その後の経過観察までが精緻(せいち)に行われている印象です。結果として患者さんの真に困る訴えを手術で治すことに繋がっていると思います。

Q3. 適応となる患者像
Q:山岡先生、この手術が特に適している患者さんや症例について教えてください。
A:腰椎椎間板ヘルニアに関しては、ほぼ全症例で内視鏡治療で対応可能です。また腰部脊柱管狭窄症や固定術を要する腰椎疾患も適応になることがあります。

Q:竹田先生、紹介元のドクターがこの手術を検討する際、どのようなポイントを意識すると良いでしょうか?
A:脊椎手術の適応や術式はこの十数年で大きく進歩しています。脊椎疾患の患者さんでお困りのことがあれば、まずは憚らず(はばからず)ご相談して下さい。

Q4. 当院の整形外科の手術実績
Q:竹田先生、西条中央病院の整形外科全体の手術実績や、地域における役割について教えてください。
A:地域の中核病院となる当院整形外科の役割は一重に地域の求めることに呼応することです。特に骨折や外傷等の救急医療はその一つです。他方で依拠する愛媛大学病院からの支援により、慢性疾患(肩、股関節、膝関節、脊椎)の手術にも注力しています。

Q:山岡先生、当院の手術実績や症例の幅広さについて、どのように感じていますか?
A:西条地区に必要な、高齢の患者さんの骨折や外傷を対応して頂いている。また、常勤医と大学の連携が密なので各専門領域(肩・膝・股関節・脊椎)の手術にも幅広く対応しており、地域の基幹病院として、患者さんに合わせた治療を提供できている点が、西条中央病院の強みだと感じている。

Q5. 山岡先生の愛媛大学での取り組み
Q:山岡先生、愛媛大学での研究や取り組みについて、特に脊椎内視鏡手術の分野での成果などについて教えてください。
A:2024年にはクラウドファンディングを行い、西条中央病院にも支援いただきました。このプロジェクトの目的は、現在私が行っている、FESS( Full-Endoscopic Spine Surgery)とBESS(Unilateral Biportal Endoscopy)の最小侵襲脊椎手術(MISS:minimum invesive spine surgery)を、次世代の脊椎外科に継承するための、トレーニング用の内視鏡機器を購入させて頂くためです。お陰様で、想定以上のご支援を頂いて、すべての医療機器をそろえることができ、2025年度から開始予定です。また、AOspineという世界的な脊椎教育機関の、カダバートレーニングを愛媛大学で行う事も決まっており、次世代の育成により良い環境が整うよう、力を入れています。さらに、新たな脊椎手術方法も学会で発表し、脊椎内視鏡での適応疾患を拡大しています。

Q6. 当院の強みとサポート体制
Q:竹田先生、山岡先生のような非常勤の専門医と協力することで、西条中央病院が提供できる医療の幅や質についてどのように感じていますか?
A:慢性疾患(肩、股関節、膝関節、脊椎)の手術を住み慣れた地域の病院で行うことは、患者さんにとって大きな利点です。それには質を担保する必要があり、当院では十数年前より愛媛大学病院からの協力を拡充しています。

Q:山岡先生、西条中央病院の手術設備やチーム体制について、どのような印象をお持ちですか?
A:コメディカルスタッフのフットワークは軽く、病院も必要な専門医療機器の導入など迅速に対応をしていただきました。より安全な手術提供の実現に向け配慮いただき感謝しております。何かわからない事あればすぐに連絡をくれる、風通しもよい環境で、手術室スタッフ・外来スタッフ・病棟スタッフの皆さんに感謝しています。

Q7. 地域医療機関との連携
Q:竹田先生、当院で山岡先生に脊椎内視鏡手術をお願いする場合、紹介から手術、術後フォローまでの流れを教えていただけますか?
A:脊椎疾患で手術適応と思われる患者さんの診療情報(紹介状)は山岡先生のもとに届きます。その後、実際の手術適応が選択されます。適応や手術については山岡先生に全幅を負託しています。

Q:山岡先生、手術後のフォローアップについて、地域医療機関との連携をどのように考えていますか?また、術後の経過や注意点などについても教えていただけると助かります。
A:手術後の経過は責任もってフォローしたいと考えているが、徐々に診察から画像チェックがメインに切り替えていくことが多く、内服(特に骨粗しょう症など)やこまめなフォローは紹介元の先生方に協力してもらって対応したい。そして、何かあればいつでも連絡いただければ、迅速に対応します。

Q8.紹介元医師へのメッセージ
Q:山岡先生、地域医療機関の先生方へのメッセージや、今後の当院での脊椎外科診療における展望などがあればお聞かせください。
A:非常勤ではあるが西条地区の医療に、常勤の先生方と協力してより良い治療を提供していきたい。ご紹介頂いた患者さんからたくさん学ばせて頂いております。引き続きご紹介をよろしくお願いいたします。
愛媛県という地域医療に従事するにあたり、医療格差をなくしたいという思いをずっと持っています。都会に行かなくても脊椎の低侵襲手術に対応できる環境を整えていきたい。また、手術はあくまで最終手段であって、内視鏡手術だからといって手術を優先することはなく、できるだけ患者さんに負担の少ない治療を提供していきたい。 
これからも安全で負担の少ない脊椎診療を心がけていきます。

Q:竹田先生、地域の先生方に向けてのメッセージや、今後の当院整形外科の展望などがあればお聞かせください。
A:地域の先生方には多くの患者さんをご紹介いただいていており、心より感謝申し上げます。引き続きご厚情よろしくお願い申し上げます。今後も当院整形外科は地域の先生、愛媛大学病院の先生、そして当院スタッフと手を携えて「地域医療を堅守する」を柱に据えて参ります。

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