こんにちわ2021年8月号 「8020」ご存じですか? 歯科医師 竹本和香
“8020”は“ハチ・マル・二イ・マル”と読み、“80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”という意味です。親知らずを除く28本の歯のうち20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食物を噛みくだくことができ、おいしく食べられます。つまり、“高齢になっても20本以上自分の歯を保ちましょう” というのが、その主旨です。
2016年の歯科疾患実態調査で8020達成者が50%を超えると公表されました。これは、「80歳で20歯以上の自分の歯を有する者の割合を2022年度までに50%にする」という目標を6年早く達成したものとなります。
歯と口の健康への関心が高まり、むし歯予防や歯周疾患の進行を抑えるよう努力をする人が増え、歯を失う人が減ったのではないかと考えられます。
歯を失う原因の大半がむし歯と歯周病です。
日々の歯磨きなどセルフケアはもちろんですが、歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニングも大切です。歯垢が石灰化すると歯石となります。歯石は、歯周ポケットにたまり歯周病菌の温床となります。これを除去するためにはスケーラーという器具を使った特殊技術が必要で、家庭で自分ではできない作業です。
「歯が痛くなったから」歯医者に行こうではなく、「むし歯にならにように」「歯周病が悪化しないように」歯医者に行く。かかりつけの歯科医院をつくり、定期的に受診をして、「8020」目指しましょう!
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こんにちわ2021年8月号 -メディカルライフ教育出版発行の「こんにちわ8月号」より転載