医療機関向け広報誌「まんなか」5月号 分娩から腹腔鏡下手術まで
【村上医師インタビュー全文】
・これまでの経歴
2003年徳島大学を卒業。徳島、香川、愛媛、和歌山の病院で勤務したのち、2019年7月より西条中央病院に入職。
・所属学会・資格
日本産科婦人科学会専門医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医 母体保護指定医 新生児蘇生法認定
・出身地
愛媛県西条市
・趣味
家庭菜園
Q1. 当院の産婦人科の特徴
当院の産婦人科は女性のさまざまなライフステージでおこる健康課題に対応しております。思春期の月経不順やホルモンの乱れ、成熟期の妊娠出産、不妊治療、月経困難症、子宮筋腫などの良性腫瘍に対する手術療法、更年期のホルモン治療や子宮脱に対するリング治療や手術療法を提供しています。女性医師である吉田望先生の外来は大変人気で混雑しており予約がなかなか取れないなど、患者様には御迷惑をおかけすることもございます。当院では一時分娩を中止しておりましたが、吉田先生が入職され分娩を再開しました。2019年からは産婦人科医師の増員にともない分娩制限を撤廃できました。助産師はベテラン、中堅、若手とバランス良く人材配置されており、吉田先生と長年に渡り築いてきた信頼関係と培ってきた経験にもとづいて自分達で判断して妊婦さんにベストケアを提供できるほどに優秀です。特に母乳育児に力をいれており別施設で出産された場合でも母乳のお悩み相談に対応しています。また西条市からの委託事業として産後ケアを受け入れており、宿泊型、日帰り、訪問型のいずれも対応可能で大変好評を頂いております。
Q3. 他科との院内連携
毎週水曜日には産婦人科医師、小児科医師、助産師による周産期カンファレンスを開催し、妊婦さん個々の情報を詳細に共有しています。正常妊婦さんであっても毎回情報を確認し安全安心な分娩のための準備を怠っておりません。分娩時や産後の新生児に気になることがあれば小児科医師が夜間でも対応しています。また麻酔科の増員にともない条件が整えば緊急帝王切開も実施可能となっています。
Q4. 手術実績
婦人科良性疾患や子宮頚部円錐切除、流産、中絶手術に対応します。2019年から100件以上の腹腔鏡下手術をおこなってきました。悪性疾患や巨大腫瘍、高度癒着などハイリスクと判断した場合は愛媛大学病院、四国がんセンター、松山赤十字病院、愛媛県立中央病院に紹介しております。
腹腔鏡下手術の実績(2019年~)
・子宮附属器腫瘍摘出術58件
・膣式子宮全摘術33件
・子宮筋腫摘出術11件
・虫垂切除術・異所性妊娠手術・卵管全摘除術・汎発性腹膜炎手術など
Q5.クリニックの先生へメッセージ
不正性器出血、過多月経+重症貧血、子宮脱、おりものの異常、その他下腹部の張りや圧痛などで婦人科疾患が疑われる場合は、ぜひ産婦人科にご紹介頂ければと思います。これからも地域のニーズに即した医療を提供できるように努力してまいります。