「引き続き感染症予防に努めましょう」 小児科 主任医長 牧野景(こんにちわ2024年10月号)
今年は4年に一度のオリンピックがフランス、パリで盛大に開催され、たくさんの感動が生まれました。
西条中央病院小児科では、今年も様々な感染症がありますが、マイコプラズマ感染症も久しぶりに流行し、肺炎で入院が必要となるお子さんもたくさんおられました。小児科での感染症の中でも、マイコプラズマ肺炎、溶連菌感染症、百日咳、インフルエンザなど抗菌薬や抗ウイルス薬のある感染症もありますが、手足口病、パラインフルエンザウイルス感染症、RSウイルス感染症、ノロウイルス感染症などの抗ウイルス薬のない疾患も多く、自身の体調、免疫、予防が重要となります。
子どもたちが集団生活をおくる学校、幼稚園、保育所などにおいては、感染症に罹患(りかん)する機会が多いため、感染対策が望まれます。予防には感染経路や予防法のみんなの理解が必要となります。COVID-19感染も経て、すでに各施設でとりくまれていますが、今一度その対策を確認し、感染予防に努めましょう。
感染経路については、大きくは、飛沫(ひまつ)感染、空気感染、接触感染、経口感染、血液・体液感染、節足(せっそく)動物(どうぶつ)感染(蚊、ダニ等)などがあります。また感染予防法としては、手洗い、部屋の換気、咳・くしゃみへの対応、嘔吐物・便の取り扱い、血液・体液の取り扱い、予防接種などがあげられます。普段の取組みでは、特に手洗いが適切にできているかの確認は必要です。手首の上まで、できれば肘まで、石鹸を泡立てて、流水下で洗浄し、その後はしっかりタオルやペーパーで水分をふき取り乾燥させるようにしましょう。感染経路を意識して、うがいや換気をこまめに行うことも大切ですね。そして栄養・睡眠をしっかりとり、体調を整えておきましょう。
当たり前と思わることを丁寧に繰り返すことが、健康・予防につながりますので、是非とも丁寧に予防に取り組み、秋も元気に楽しいイベントを過ごしていきましょう。
小児科 主任医長 牧野景(あきら)