西条中央病院ニュースVol.7 社会医療法人としての役割 病院長 髙田泰治
社会医療法人としての役割
西条中央病院は、創立以来すでに半世紀以上が経ち、昨年は創立55周年の節目の年を迎えました。当院は昭和29年に「財団法人」倉敷中央病院の分院として設立され、昭和59年に「医療法人」として独立しました。その後、平成18年に「特定医療法人」に移行し、そして平成21年12月1日付で「社会医療法人」に認可されました。このように当院は創立以来、経営母体が何度も大きく変遷してきましたが、今年は生まれ変わった西条中央病院の新たな出発の年になります。
「社会医療法人」というのは「医療法人」と比べると非常に公益性、公共性の高い法人です。これまで当院は創立の基本理念である「地域社会への奉仕の精神」に基づいて、地域の皆様の健康を支えることを目標に努力をしてきました。この度、「社会医療法人」に変わり、当院の地域社会への貢献の意思がより明確になったと思います。
西条中央病院の周りには、認知症対象のグループホームが2カ所あり、当院と密接な連携を図っています。病院の南側には通所リハビリテーションがあり、毎日20人あまりの人がリハビリテーションに通っています。また、病院敷地内には西条市認可保育園(わかば保育園)があり、みどり保育園の分園として運営を委託して多くの子供を預かっています。さらに病院の駐車場西側には元クラレ社員住宅を改装したシニアハウス(高齢者専用賃貸住宅)があります。一方、今年は西条中央病院にもう一つの公益法人である「社会福祉法人」の設立が許可され、病院北側のクラレ玄関前駐車場に地域密着型小規模介護福祉施設「ついたちの里」(29床)を建設し、運営をすることになりました。平成23年4月にオープンする予定です。このように西条中央病院を中心として、この地区に長年の目標であった医療、福祉、介護の1つのコミュニティ・ゾーンが形成されつつあります。
西条中央病院に「社会医療法人」と「社会福祉法人」の2つの公益法人の設立が認可されたということは、これまでの当院の果たしてきた役割が充分に公益的であるということが認められた結果であると思います。当院は、今後ますますこの地域社会に貢献する病院として、その責任を果たすとともに、親しまれ、信頼される病院となるように努力したいと思います。全職員の同心協力をお願いします。
院長 髙田泰治